自動車保険の基礎知識
20代の自動車保険ガイド:保険料の相場と節約術
20代の自動車保険料は、一般的に他の年齢層より高く、弊社調べでは年間5万円~9万円になります。本記事では、20代の自動車保険ガイドとして、保険料に影響する要因や抑え方のポイントまでをわかりやすく解説します。
20代の自動車保険料の平均はいくら?
20代の自動車保険料は、一般的に他の年齢層より高く設定されており、ドコモスマート保険ナビの調査によると、以下のような保険料となっています。
| 21歳未満 | 21–25歳 | 26–29歳 | 30–34歳 | 35–39歳 | 40–49歳 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2024年度 | 75,514円 | 78,233円 | 60,568円 | 51,567円 | 46,454円 | 42,685円 |
| 2025年度 | 97,452円 | 79,835円 | 62,073円 | 54,243円 | 50,164円 | 45,954円 |
詳しくは自動車保険の相場はいくらくらい? 年代別平均と節約方法ガイドをご覧ください。
20代の若年層の保険料が高いのは、事故のリスクが高いとされているためです。原付以上運転者(第1当事者)の年齢層別免許保有者10万人当たりの交通事故件数(警察庁「令和7年中の交通事故の発生状況」より)をご覧ください。実際に、低年齢ほど事故件数が多いと言っても過言ではありません。
なお、「原付以上運転者」とは、自動車、自動二輪車および原動機付自転車の運転者のことをいい、「第1当事者」とは、最初に交通事故に関与した当事者のうち、最も過失が大きい方を指します。
一般原付以上運転者(第1当事者)の
年齢層別免許保有者10万人当たり交通事故件数の推移(令和7年)
20代の自動車保険料が高い理由は?
事故率が高いから
若年層は運転経験が浅く、未熟な運転技術が事故を引き起こしやすいことや、運転できるようになった喜びからスピードを出しすぎるケースもあることなどから、保険会社はリスクが高いと見なしています。これは統計的にも裏付けられており、実際の傾向として確認されています。
ノンフリート等級が低いから
自動車保険には「ノンフリート等級」という制度があり、事故歴がないドライバーほど等級が上がり、保険料が安くなります。初めて自動車保険に加入する際は、6(S)等級からスタートして、事故を起こさずに保険期間を過ごせると、1等級ずつ、等級が上がっていく仕組みです。20代は運転歴が浅いことに加え、ノンフリート等級が低いことも、保険料が高くなる理由の一つになっています。
20代の自動車保険料を安くする方法
1.家族が保有しているノンフリート等級を引き継ぐ
家族がすでに自動車保険に加入しており、高い等級(無事故等級)を保有している場合、条件を満たせば、その等級を引き継ぐことができます。これにより、高い割引率が適用され、保険料を抑えることができます。詳しくは自動車保険の名義変更ガイドをご確認ください。
2.運転者の条件を厳しく設定する
自動車保険に加入する際には、年齢条件を設定することができます。年齢条件を高めることで保険料は安くなりますが、ご自身が20代の場合は有効な手段ではありません。
保険料をできるだけ抑えるという点では、運転者の範囲をご自身のみ(もしくは保険会社が設定する最も狭い範囲)に変えてみることが有効です。運転者を限定すると、補償の範囲内の人のみが運転できるため、例えば眠いからといって友人に運転を代わってもらった場合は、補償の対象外となってしまいます。
そのような場合は、時間に余裕を持って十分に休んでから、運転を再開するようにしましょう。
3.保険料の支払い方法を見直す
自動車保険は、年払いで保険料を支払うことの多い保険ですが、若く等級が低い方は保険料の負担が大きいことから、月払いを選択する場合もあります。ただし、年払いに比べて月払いの方が総支払額が割高になるため、可能であれば年払いを選択することが望ましいです。
4.割引制度を活用する
自動車保険には、保険会社ごとにさまざまな割引制度が設けられています。例えば、車両に防犯対策や自動ブレーキなどのアシスト機能が搭載されている場合に適用される「ASV割引」、すでに一台以上契約がある場合に利用できる「セカンドカー割引」、無事故を継続した場合の「無事故割引」などがあります。所有する車の機能や契約状況を確認し、割引制度を逃さず適用できるようにしましょう。
※ 保険会社により、各種割引の内容が異なる場合があります。詳細は各保険会社のホームページやパンフレットをご確認ください。
補償内容の見直しが重要
自動車保険において、補償内容は重要なポイントです。必要な補償を見極めることで、無駄な保険料を抑えることができます。すでにご紹介してきた通り、20代は全体的に保険料が高くなるため、どうしても外せない補償は確保しつつ、優先度の低い補償については、万が一のことが起こったときには自費で支払う前提で選択するのも一つの考え方です。
賠償責任保険(対人・対物)
賠償責任保険は、他人に対して事故を起こした際の損害賠償金を補償します。特に対人賠償や対物賠償は、基本となる補償であるため、十分な補償額を設定しておくことが大切です。現在では、対人賠償・対物賠償ともに無制限が基本設定となっています。
人身傷害保険
人身傷害保険は、自分自身や同乗者のけがに対する補償を提供します。事故時の治療費や死亡時の保険金を受け取れるため、安心の補償といえます。ただし、保険料に影響する補償なので、補償範囲を自動車事故のみに絞るなどの工夫をすることで、保険料を抑えることができます。
車両保険
車両保険は、事故はもちろん盗難による自分の車の損害も補償してくれます。特に新車の場合や高額な車両の場合には、付けておきたい補償といえます。車両価格が高い車を購入すると、車両保険の影響により保険料も大きく上がることを理解しておきましょう。
一方で、中古車で価格もそれほど高くなく、事故が起きたときは修理せずに買い替えると考えている場合や、修理費を自費で賄えると判断する場合は、車両保険を付けないという選択もあります。
車両保険の付帯有無は保険料に大きく影響するため、運転を始めて間もないころは、相手方の生活を守るのが自動車保険の役割と割り切るのも一つの選択肢といえるでしょう。
自動車保険を選ぶ際の注意点
必要以上に補償を限定しない
保険料を安くするために補償を絞りすぎると、いざというときに十分な補償を受けられなくなることがあります。自分のライフスタイルや車の使用状況に合わせて必要な補償を選ぶのは基本ですが、自動車保険は高額な補償が必要になる可能性もあるため、保険料の安さだけに注目するのは避けましょう。
等級アップのタイミングを確認する
自動車保険の等級は、事故を起こさなければ、1年ごとに上がります。等級が上がることで保険料が安くなるため、等級が上がるタイミングを確認し、車両に対する補償などを追加しても予算の範囲に収まるのであれば、契約内容を見直していきましょう。
ファイナンシャルプランナーによるコメント
20代の方が自動車保険に加入する場合は、事故リスクが高いため保険料が高くなりがちですが、家族の等級を引き継ぐ、運転者の範囲を狭くする、車両保険の保険金額を低く設定するなどの方法で、保険料を安く抑えることが可能です。また、割引制度をうまく活用し、必要な補償に適切に加入することが大切です。
ただし、補償の範囲を絞っているにもかかわらず、運転に疲れたとか、運転をしてみたいと頼まれたなどの理由で、友人や知人に運転をさせるのは厳禁です。補償の対象者でない人が、万が一事故を起こしても、保険金は受け取れません。補償額によっては、運転した人のその後の生活に大きな悪影響を与える可能性があります。
自動車保険の補償の範囲と保険料負担のバランスについて悩んだ際は、保険代理店などに相談することをおすすめします。

| 監修者 | 畠中 雅子 (はたなか まさこ) |
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| Webサイト | ファイナンシャルプランナー 畠中雅子のミニチュアワールド見学ブログ+観光列車乗車ブログ |
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| プロフィール | ファイナンシャルプランナー(CFP®)。大学時代にフリーライター活動をはじめ、1992年にファイナンシャルプランナーになる。FP資格取得後は、数多くのメディアへの寄稿や監修業務。セミナー、相談業務などを行う。メディアへの掲載、登場回数は1万回を超えている。著書は「70歳からの人生を豊かにするお金の新常識」(高橋書店)ほか、70冊を超える。大学院在学中にソルベンシーマージンに関する論文を執筆したことから、保険分野の仕事も数多く手がけている。 |













