自動車保険の基礎知識
リスク細分って何?
等級や自動車の種別以外で保険料を算出
自動車保険は、補償が同じであっても、等級や自動車の種別によって、支払う保険料が異なります。一般的な自動車保険では、等級が1等級から20等級までに分かれており、他の条件が同じであれば20等級が最も保険料が安くなります。
リスク細分型自動車保険とは、等級や自動車の種類に加えて、車を毎日のように仕事で使用するのか、レジャーや買い物などでときどき使用するのか、走行距離はどの程度かといった、さまざまなリスク要因を細かく区分し、保険料を算出する仕組みです。
現在では、多くの保険会社がリスク細分型自動車保険を取り扱っています。
リスクは、年齢・性別・車を使用する目的、走行距離など細かく分かれています
リスク細分型の自動車保険では、1等級から20等級に分かれた等級制度に加え、ドライバーの事故リスクを複数の要因から評価し、保険料を決定します。つまり、事故リスクの低いドライバーほど保険料を安く、事故リスクの高いドライバーほど保険料が高くなる仕組みです。保険料を決めるリスク要因は、保険業法施行規則(平成8年2月29日大蔵省令第5号)により、9つに区分されています。これらの要因によって、保険料に差がつきます。
- (1)年齢
- (2)性別
- (3)運転歴
- (4)営業用、自家用その他自動車の使用目的
- (5)年間走行距離その他自動車の使用状況
- (6)地域
- (7)自動車の種別
- (8)自動車の安全装置の有無
- (9)自動車の所有台数
リスクが少ない契約者ほど保険料は抑えやすくなります
例えば、ゴールド免許証を保有するドライバーは、5年間事故をおこさなかった優良ドライバーとみなされるため、事故を起こすリスクが低く、リスク細分型自動車保険では保険料が安くなる傾向があります。
また、年代や地域などによって、事故リスクが低いと判断される場合には、保険料が割り引かれることもあります。一方で、豪雪地帯など、降雪時の事故リスクが高いと判断される地域では、一般的な自動車保険よりも、リスク細分型自動車保険の方が、保険料が高くなることもあります。
このように、リスク細分型自動車保険は、ドライバーごとに保険料の差が大きくなる保険であり、すべての方の保険料が安くなる保険ではないことに注意が必要です。安全運転を心掛け、事故リスクの少ないドライバーとみなされることで、保険料が下がる場合もあることを理解しておきましょう。
リスク細分型自動車保険を選ぶときは、自分の状況に合わせて慎重に
リスク細分型の自動車保険は、保険会社ごとに保険料の算出に用いる要素が異なるため、保険会社が異なると保険料も異なってきます。自動車保険の保険料を抑えるためにリスク細分型保険に加入したいと考える場合は、自分の条件に合わせて、複数の自動車保険の保険料を比較することが大切です。
まずはインターネットを通して複数の保険会社の見積もりを取り、じっくりと比較検討しましょう。契約に空白期間を作らないよう、早めに調べることをおすすめします。
ファイナンシャルプランナーによるコメント
リスク細分型の自動車保険は、自分や家族の年齢、運転状況、居住地、事故歴、走行距離などの属性が、保険料に影響を与える仕組みです。
走行距離が短いのに、走行距離が保険料算出の要素に含まれていない場合は、走行距離で保険料が変わる自動車保険を選んだり、仕事では使わないのであれば、運転の主な目的を買い物やレジャーに絞れる自動車保険を選ぶのもよいでしょう。リスク細分の条件を見直すだけでも保険料を安くできる場合があります。
ただし、保険料の割安感だけに目を向けてしまうと、必要な補償を十分に得られていない可能性もあります。補償の過不足がないかを確認したうえで、納得できる自動車保険選びを心がけましょう。

| 監修者 | 畠中 雅子 (はたなか まさこ) |
|---|---|
| Webサイト | ファイナンシャルプランナー 畠中雅子のミニチュアワールド見学ブログ+観光列車乗車ブログ |
| SNS | |
| プロフィール | ファイナンシャルプランナー(CFP®)。大学時代にフリーライター活動をはじめ、1992年にファイナンシャルプランナーになる。FP資格取得後は、数多くのメディアへの寄稿や監修業務。セミナー、相談業務などを行う。メディアへの掲載、登場回数は1万回を超えている。著書は「70歳からの人生を豊かにするお金の新常識」(高橋書店)ほか、70冊を超える。大学院在学中にソルベンシーマージンに関する論文を執筆したことから、保険分野の仕事も数多く手がけている。 |













