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自動車保険の基礎知識

「事故あり」と「事故なし」って保険料に影響あるの?

事故にあった車をサイドミラー越しに見ている

ノンフリート等級とは

自動車保険には、1等級から20等級までの保険料に関する等級制度があります。1年間、保険金を請求する事故を起こさなければ等級は1つ上がります。そして、等級が上がると割引率がアップして、保険料は下がります。
初めて自動車保険に加入する場合は、6等級から契約がスタートします。加入時からずっと保険金を請求する事故を起こさなければ、最高で、もっとも保険料が安い20等級まで上がります。
また、事故を起こして保険金を請求すると、原則として3等級下がります。3等級もダウンしてしまうと、翌年以降に支払う保険料は増えてしまいます。この等級制度は、事故を起こして保険金の支払いを受けた人より、安全運転を心がけ保険金の支払いを受けたことのない人に対して、保険料が安くなるように考えられた制度です。
この等級制度は、2015年以降にほとんどの保険会社で改定され、適用が開始されました。

2015年に行われた改定の主なポイント

改定の主なポイントは、等級の変更に対して「事故あり」「事故なし」の2つの保険料区分が設定されたことです。
つまり、事故を起こして保険金の支払いを受けると、原則として3等級下がるのと同時に「事故あり」という割引率の低い保険料が適用され、結果的に同じ等級であっても3年間は支払う保険料が「事故なし」で同じ等級の人よりも増えることになります。
さらに「事故あり」の割引率が適用されている期間に、再び事故を起こしてしまうと、最長で6年間も「事故あり」期間は延長され、高い保険料を支払い続けなければならなくなります。

自動車保険の主な目的は、大きな損害額を支払わなくてはならない賠償事故を起こした時の補償です。数百万~数千万円単位の保険金請求の場合は、翌年から保険料が上がっても保険金請求をするのが一般的です。しかし、保険金の請求額が少ない数万円程度の事故の場合には、請求する保険金と、翌年度以降に増加する保険料を比較し、保険金を請求すべきなのか、自費などで修理をすべきなのかの判断をすることをおすすめします。

また、車の盗難や水害など、ドライバーの不注意とは言えない事故で保険金の支払いを受けた場合も、制度改定前は等級を据え置いてくれましたが、改定後は1等級下がることとなりました。

以上のように、事故なしと事故ありは翌年度以降の保険料に影響します。自分と家族の家計を守るためにも、出来るだけ事故を起こさないよう、安全に気を配って自動車を運転しましょう。

ファイナンシャルプランナーによるコメント

自動車保険は事故を起こした際、「保険金を使うか、自費で修理するか」で、翌年以降の保険料が大きく変わる商品です。少額の修理費であれば、保険を使わず自己負担にした方が、長期的に考えると保険料負担を抑えられる可能性があります。一方で、高額賠償や生活に影響するほどの大事故では、翌年以降の保険料を気にするよりも迷わず保険を使うことが大切です。事故あり等級・事故なし等級の仕組みを理解し、保険を賢く使い分けましょう。

畠中 雅子の写真
監修者 畠中 雅子
(はたなか まさこ)
Webサイト ファイナンシャルプランナー 畠中雅子のミニチュアワールド見学ブログ+観光列車乗車ブログ
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プロフィール ファイナンシャルプランナー(CFP®)。大学時代にフリーライター活動をはじめ、1992年にファイナンシャルプランナーになる。FP資格取得後は、数多くのメディアへの寄稿や監修業務。セミナー、相談業務などを行う。メディアへの掲載、登場回数は1万回を超えている。著書は「70歳からの人生を豊かにするお金の新常識」(高橋書店)ほか、70冊を超える。大学院在学中にソルベンシーマージンに関する論文を執筆したことから、保険分野の仕事も数多く手がけている。

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