異なるリスク要因
まず「純保険料率」部分についてみれば、自動車保険の保険料の6割ほどを占めているといわれますが、現在では以下の9つのリスク要因に関して、保険会社が独自に料率を算定して保険料を設定できるようになっているのです。それも保険会社によってどのリスク要因を採用するのか、どの程度の差を付けるのか、一定の範囲内とはいえ保険会社の判断に任されるようになっています。
リスク要因の取り方が保険料の差に
たとえば、年齢についてみると4区分のところもあれば9区分のところもあります。性別による違いを採用しているところは少ないのですが、一部には採用しているところもあります。また、使用状況に関しては年間走行距離別に保険料を定めているところもあれば、年間走行距離は考慮しない保険会社もあります。また全国の地域別に交通事故の確率は違っていますから、それを保険料に反映するところもあれば、そうでないところもある......といった具合です。どのリスク要因を採用し、格差をどのように設定するかによって保険料が大きく違ってくる可能性があります。
金融庁が定める9つのリスク要因
1. 年齢 | 担保年齢、料率間格差は3倍以内 |
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2. 性別 | 男女による違い、格差は1.5倍以内 |
3. 運転歴 | 事故歴などによる違い(いわゆる等級) |
4. 使用目的 | 自家用、業務用などの違い |
5. 使用状況 | 年間の走行距離などによる違い |
6. 種別 | 車種などによる違い |
7. 安全装置 | エアバッグ、ABSなどの有無による違い |
8. 所有台数 | 1台と複数台数目による違い |
9. 地域 | 全国7地域のブロック別による違い。格差は1.5倍以内 |
資料:金融庁(2000年5月)