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自動車保険の基礎知識

自動車保険の中断証明書:発行条件とメリットを徹底解説

自動車保険を解約した際に「中断証明書」を取得することで、次回契約時に現在の等級を引継ぐことができ、結果保険料が節約できます。この記事では、中断証明書の概要、発行条件、メリット、手続き方法などについて詳しく解説します。

中断証明書の発行について確認している

自動車保険の中断証明書とは?

中断証明書の概要

自動車保険の中断証明書とは、廃車や譲渡などで一時的に車を手放し自動車保険を解約するときなどに必要な手続きを行うと、一定期間、中断時の等級を維持できる証明書です。

中断証明書を発行するメリット

現在の等級を保存して保険料を節約

中断証明書を発行する最大のメリットは、中断時の等級(ノンフリート等級)を維持できることです。
新しく車を入手して保険に加入する際に、中断した等級を使用できます。これにより、契約時の等級よる割引率が高くなり、保険料を節約することができます。
将来、自分や家族が車を持つ場合に備えて取得しておくのがいいでしょう。

中断証明書の申請期限

自動車保険の中断証明書の申請期限は、保険会社によって異なりますが
解約日または満期日から13か月以内に申請すれば中断証明書を発行できます。
申請期限を過ぎると中断証明書の発行ができなくなり、等級の引継ぎができなくなる可能性があります。

そのため、保険を解約した場合はできるだけ早めに中断証明書の申請を行うことをおすすめします。
※詳細な申請期限や手続き方法については、現在加入している保険会社に直接お問い合わせください。

中断証明書の発行条件

中断証明書を発行できる条件

自動車保険の「中断証明書」を取得するためには、以下の条件を満たす必要があります。

  1. 1.契約の等級が7等級以上であること
    中断証明書は、契約時の等級が7等級以上である場合に発行可能です。
  2. 2.中断理由が以下のいずれかであること
    契約の満期日または解約日までに、以下いずれかの事由が発生している必要があります。
  • 契約車両を廃車(永久抹消登録)または他人に譲渡した、またはリース会社に返還した。
  • 契約車両が盗難に遭った。
  • 契約車両が災害により滅失した。
  • 契約車両の車検証の有効期限が満了し、継続して車検を受けていない。
  • 新しい車を取得し、新たな車に保険契約の対象となる車を変更している。(車両入替済み)
  • 記名被保険者が長期の海外渡航などにより、一時的に契約を中断する場合。

中断制度の種類

自動車保険の中断制度は「国内特則」と「海外特則」の2種類あります。

国内特則とは

国内特則は、保険契約者が日本国内にいながら「廃車」や「譲渡」などの事由により契約車両を手放す際に、自動車保険の契約を一時的に中断するときに発行される証明書です。

海外特則とは

海外特則は、記名被保険者が海外に行くために自動車保険の契約を一時的に中断するときに発行される証明書です。

発行できないケース

単に自動車を手放し、保険を解約しただけでは中断証明書は発行されません。中断証明書を発行してもらうには「中断の理由が認められる事由」であり、それを証明する書類を提出する必要があります。また、現在の等級が6等級以下の場合も発行はされません。詳しくは下記にて発行の手続きを解説いたします。

中断証明書の発行手続き

中断証明書の交付手順

中断証明書の発行を行う場合は、車を手放す前や保険を解約する前に保険会社連絡するのがベストです。具体的な手順は保険会社によって異なる場合があるため、契約している保険会社の指示に従いましょう。

発行に必要な書類

  1. 1.中断事由を証明する書類(国内特則)例:
  • 登録事項等証明書(所有者の確認ができるもの)
  • 登録識別情報等通知書(一時抹消登録の証明)
  • 抹消登録証明書
  • 一時抹消登録証明書
  • 売買契約書
  • 盗難届出証明書(警察発行)
  1. 2.本人確認書類(運転免許証・マイナンバーカードなど)※場合によって

紛失時の再発行について

中断証明書を紛失してしまった場合でも、原則として再発行を依頼することができます。再発行は、中断証明書を発行した元の保険会社に申請してください。

再発行には数日~数週間かかる場合があり、保険会社によっては手数料や郵送費が発生することもあります。

また、中断証明書には有効期限(通常10年)があるため、再発行前に期限内かどうかを確認しましょう。紛失に気づいたら、早めに保険会社に連絡することが大切です。

中断証明書を活用した再契約の方法

中断証明書を利用して再契約を行う手順です。

  1. 1.中断証明書を用意
  2. 2.保険会社に再契約を申込む
  3. 3.必要書類を提出
  4. 4.保険会社による確認
  5. 5.保険契約スタート

再契約時の注意点

中断証明書を利用して自動車保険を再契約する際は次のポイントに注意が必要です。

  1. 1.中断証明書の有効期限は通常10年間です。中断日の翌日から10年以内に始まる保険契約であれば、証明書を利用して等級を引継ぐことができます。まずは有効期限を確認し、早めに再契約を進めましょう。
  2. 2.再契約の際には、中断前の等級が正しく引継がれているかを確認しましょう。
  3. 3.契約する車の用途車種や、中断証明書を利用できる方の範囲
    また、契約時の等級引継ぎ要件などを事前によく確認しておきましょう。

よくある質問

中断証明書の発行は有料ですか?

中断証明書の発行は通常無料で行われますが、再発行の際に一部の保険会社では手数料が発生することがあります。詳細については、ご契約の保険会社へ事前にお問い合わせいただくことをおすすめします。

中断証明書の有効期限は?

中断証明書は、発行日から通常10年間有効です。この期間内に新たな契約を結ぶことが必要です。期限を過ぎると等級を引継げず、新規契約となるため、保険料の割引を受けられなくなります。

まとめ

自動車保険の中断証明書は、自動車保険の等級を将来的に引継いで保険料を抑えるための非常に便利な制度です。発行条件や手続きをよく理解し、有効期限内に再契約を行うことで保険料を抑えることができます。中断証明書を上手に活用し、賢く保険料を節約しましょう。

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