車両保険の適用範囲について
ある日、鈴木さんは、大通りを走行中に急に左横から自転車が飛び出してきたために左前を電柱に衝突、その反動で右前を対向車に接触する事故を起こしてしまいました。保険会社に事故の報告を入れ、翌日に担当者から連絡してもらったところ、今回の事故は、右前は車両保険が適用されるが、左前は保険金が出ないとのこと。鈴木さんは、「何で出ないの?!」と納得できません。
鈴木さんの車両保険は、「エコノミー車両保険(車対車+A)」というものです。「こんなことがあるのか」と思われるでしょう。実は、エコノミー車両保険は、電柱やガードレールなどへの衝突(単独事故)の他、当て逃げ、車庫入れ時の塀や壁への衝突(単独事故)、崖からの転落(単独事故)、自転車との接触事故については、保険金が支払われない旨が約款のなかに記載されています。そのため、このような保険金の支払われ方になってしまうのです(もし、先に車に接触してからその反動で電柱に激突している場合は、左右両方の損傷箇所はこのエコノミー車両保険から保険金が支払われます)。