カーライフサポート
法定12ヵ月点検(1年点検)は必ず受けなければいけないの?

「自動車保険は比べて選べば必ず安くなる!」
そういう印象を持っている方が多いと思う。さて自動車保険の節約に成功したあなたには次なる疑問が生まれたはずだ。結構な費用がかかる「12ヵ月点検」。どうしてもしないといけないのだろうか?そういう疑問にお答えして、節約アドバイスをひとつお教えしよう。
日常的な点検は自分で。法定点検はプロに
車検は強制的に受けなくてはならないユーザーの義務。しかし案外迷うのが『12カ月点検』である。「12ヶ月点検を受けないと検挙されてしまう」と信じている方もいるようですが、そんなことはない。
もちろん法律的には「使用者は12カ月点検を行わなければならない」とされている。ただ12ヶ月点検の場合、罰則もないのだ。
だからといって、そのまま乗ることはお勧めできない。そこで、日常的な点検は自分で、法定点検はプロに任せよう。
過去には自分でできる簡単な項目もあったが、そういったことは現在は対象としておらず(正確にはドライバーが日常的に確認しておくこと)、車を詳細にみるための施設・器具とプロの目線が必要なのが現状だ。
現在の法定点検項目
かじ取り装置 |
|
---|---|
制動装置 (ブレーキペダルやパーキングブレーキ) |
|
走行装置 (タイヤやホイール) |
|
動力伝達装置 |
|
電気装置 (点火プラグ等) |
|
原動機 (エンジン等) |
|
冷却装置 |
|
エキゾーストパイプとマフラー |
|
車載式故障診断装置 |
|
点検前に知っておきたい、車のトラブル
日常点検を始める前に車のどこが事故や故障するか覚えておいて損はない。知っているだけで、点検に対する気持ちも大幅に変わると思う。下記は(一社)日本自動車連盟(JAF)が、令和4年9月から11月までの間に発生した自動車の路上故障について、装置別及び部位別の故障発生状況の分析を行ったものである。
一般道、高速道路ともにタイヤのパンクが多く、過去の統計からもタイヤの故障発生件数の割合が高いことから、点検時にタイヤの摩耗量や外観の傷の確認及び空気圧の確認等の日常点検を確実に実施することにより、路上故障の発生を減らす事ができる。
もう一つの特徴は一般道でバッテリー切れの占める割合が圧倒的に上がる。今使っているバッテリーがいつ購入したものか定期的に把握をすれば、こういった事故も未然に防ぐことが可能だ。
一般道路における故障部位別発生件数の割合 ベスト5
順位 | 部位 | 発生率 | 主な故障状況 |
---|---|---|---|
1 | タイヤ | 33.4% |
|
2 | バッテリー | 29.0% |
|
3 | オルタネータ | 4.8% |
|
4 | 冷却水 | 1.6% |
|
5 | クラッチ | 1.3% |
|
高速道路における故障部位別発生率 ベスト5
順位 | 部位 | 発生率 | 主な故障状況 |
---|---|---|---|
1 | タイヤ | 50.6% |
|
2 | オルタネータ | 3.9% |
|
3 | 冷却水 | 3.0% |
|
3 | 潤滑油 | 3.0% |
|
5 | トランスミッション(A/T) | 2.2% |
|
日常点検項目は?
日常的に点検すべき15項目は国土交通省のページで公開をされている。こちらをご覧いただければわかるが、エンジンから始まり、タイヤ、車内へとみていくことになる。
日常点検を自分で行うメリット
ひとつひとつの項目は車の事故を未然に防ぐことにつながるからやっておいて損はないし、定期的に車を観察する習慣が身につけばちょっとした変化に気が付くこともできる。自分で解決できないことは近くのディーラーや修理工場に相談して、ベストな状態を維持しよう!