横隔膜の一部が裂け、おなかの臓器が胸部に飛び出す病気(犬の病気)

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困っている犬

横隔膜ヘルニア
ってなに?

どんな
病気?
横隔膜の一部が裂け、おなかの臓器が胸部に飛び出す病気。
横隔膜は、肺と心臓がある胸部を仕切る膜です。胸部の心臓や肺が、胸に飛び出したおなかの臓器に圧迫されるため、呼吸が苦しい、速いなどの呼吸器症状があらわれます。
ただ、先天的な異常による横隔膜ヘルニアは、進行がゆっくりで症状がわかりづらいことも。

主な
症状

横隔膜ヘルニアの原因は、
ケガと先天的な横隔膜の異常の大きく2です。

原因1ケガ

おなかに強い力がかかることが原因に

交通事故や階段からの落下などにより、おなかまわりを強くぶつけることが原因になります。強い力によって、おなかの内臓が胸のほうへ押され、横隔膜が裂けてしまうのです。

気を付けたい犬
一般的にケガが多いとされる
3才ごろまでの犬
気をつけたいケガ
  • 車や自転車との接触事故
  • 犬同士のケンカ
  • 階段からの落下
  • 抱っこ中に落ちる など
         

主な
症状

急激に出るタイプとじわじわと症状が出る慢性型がある

横隔膜の裂け方で、症状の出方が異なります。一気に大きく裂けると症状は急激に出ますが、最初にできた裂け目が小さく、少しずつ広がっていくと症状は徐々にあらわれます。

急性型
  • 突然呼吸困難を起こす
  • 突然ショック状態になる
    など
         
慢性型
  • なんとなく疲れやすそう
  • 呼吸がしにくそうだったり、浅くて速い呼吸をしたりする
  • 食欲不振、下痢、嘔吐おうとと、体重の減少 など
         

呼吸がつらそうな犬

原因2先天的な異常

横隔膜の穴が大きい、数が多いなど生まれつきの異常が原因に

横隔膜には通常、血管や食道などが通る穴があります。その穴が大きくて隙間がある、必要のない穴があいているといった生まれつきの異常が原因になります。

気を付けたい犬
  • アメリカン・コッカー・スパニエル、ワイマラナー、ミニチュア・シュナウザー、ジャーマン・シェパード・ドッグ、ゴールデン・レトリーバー など
  • 小型犬
         

主な
症状

慢性型の症状が出るものの見逃しやすいので注意

腹部の臓器が、数年かけて胸部に飛び出すケースもあるため、症状がわかりづらいことも。健康診断や別の病気の検査で撮ったエックス線画像で、偶然発見されることも多いです。

  • なんとなく疲れやすそう
  • 呼吸がしにくそうなときがある
  • ときどき下痢や嘔吐をする など

嘔吐するプードル犬

治療と
予防

エックス線画像診断での確定、しにくい場合にはCT画像で横隔膜ヘルニアと診断します。治療は、外科手術で裂けた部分を縫い合わせるのが一般的です。原因となるケガの場合は、散歩では必ずリードをつけて交通事故を防ぐ、室内の階段に柵をつけて階段からの落下を防ぐ、など飼い主さんの心がけである程度予防できます。一方、先天的な異常は防ぎきれないため、早期発見が重要です。健康診断で行った画像診断で発見されることも多いので、若いうちに獣医師に相談して、画像診断を受けておくといいでしょう。

呼吸がつらそうな犬

発行元:アニコム損害保険株式会社

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